[1-2] 不動産の3つの価値(エリア・土地・建物)

Price is what you pay. Value is what you get.
価格はあなたが払うもの。価値はあなたが得るもの。

- Warren Edward Buffett - 
(アメリカ合衆国の投資家、経営者 / 1930年8月30日-)

都心の一棟収益不動産投資で利益を出すためには、価格が下がりにくい不動産、あわよくば値上がり益を狙えるような不動産を取得できるか否かで大方の勝負が決まります(前回の記事)。

不動産価格は需要と供給というよりは、世界経済と融資動向によって大きく動かされます。もともと、個々の不動産には何かしらの価値があって、その価値自体は世の中の需要と供給に呼応してゆるやかに変化しつつ、その価値につけられる価格がその市況の中で、価値の変化以上に大きく上下しています。

つまり、一棟収益不動産投資で着実に純資産を増やし、よい出口を迎えるためには、市況の変化に加え、価格のベースとなる根本的な不動産の価値も理解しておく必要があります。

巷の不動産投資本では不動産投資の初歩として収益還元価格や積算価格、取引事例価格から説明しているものが多いですが、このwebでは価格ではなく不動産の価値から考えます。

積算価格や路線価など、誰かが決めた価格をみて価値を推定するのでなく、自分の目で不動産の価値を判断しましょう。

不動産の価値とは何か

そう言ってみたものの、そもそも価値判定は主観的なものです。また不動産の価値は無数の価値の組み合わせで、しかもその個々の価値が互いに影響を及ぼして価値を形成しています。

つまり、「これが不動産の価値です」と客観的に説明することは難しいのですが、参考までに、僕がどのように不動産の価値をみているかを図にしてみました。

不動産の価値の要素

図1-6

①エリアの価値、②土地の価値、③建物の価値 です。土地の価値、建物の価値は

  • 利殖価値:お金を殖やす
  • 資産価値:お金を保存する
  • 利用価値:実需(自己使用)、所有することによるステータス

の3つの価値で構成されています。

①-③それぞれについて価値の下がりにくいものを取得すれば、当然価格も下がりにくく、結果負けにくい、と思います。

次の記事で、①エリアの価値を考えてみたいと思います。